地名の由来:絵師
珍地名?絵師
笠岡市に、絵師という変わった地名が存在します。
応神山の麓に位置する地区の地名です。
絵師とは日本画や浮世絵を描く人の事を指す言葉でしたが、現在でもイラストを描く人の呼称として用いられている言葉です。
地名の由来
絵師という地名は、元々『江志』という漢字で表記されていました。
絵師周辺は現在でこそ周辺が干拓されて内陸の地域になっていますが、かつて海が広がっていました。
なので江志という地名は、海に面しているということを意味するもので、それが転じて絵師に変わっていったのではないかと考えられています。
地名の変遷について
地名は、歴史の中でたまに漢字が変わる事があります。
古くは好字二字令という、地名を縁起の良い言葉を用いた漢字二字にするように指示する命令が出された事があります。
現在でも漢字二文字の地名が多いのはこの影響です。
また近世や現在においても、地域の繁栄を祈って、良い意味を持つ言葉に変えられたり、時の流れの中で元々の地名とは異なる風土を持つようになった地域が、現在の様子に合わせて文字を入れ替えたりといった形です。
しかし、それによって地名に秘められていた歴史が失われてしまったり、意味がわからなくなってしまうケースも少なくありません。

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関連リンク
写真:吉浜地区の氏神・菅原神社
写真提供:岡山県
