『年貢免除! 改宗キャンペーン』
妹尾千軒皆法華
妹尾千軒皆法華といわれるほど、岡山市南区の妹尾地域には多くの日蓮宗の信者が住んでいます。
岡山市はかつての権力者の影響で全体的に日蓮宗の信者は多いのですが、その中でも妹尾は特に多いのです。
しかし江戸時代以前の妹尾は、実は真言宗の家が多い地域でした。
日蓮宗の信者が増えるのには、ちょっとした理由があったのです。
年貢免除! 改宗キャンペーン
妹尾地域の日蓮宗の中心になっているのが盛隆寺という寺院です。
1605年に妹尾藩の藩主・戸川達安が亡き妹の供養の為に開創しました。
この時に戸川達安は妹尾村の人々に対して、日蓮宗に改宗すればその年の年貢を免除する事を確約しました。
この提案は効果抜群で、妹尾村の人は全て日蓮宗に改宗したと言われています。
現在でも携帯電話のメーカーを変えれば、新しい機種が格安で入手できますが、戸川達安は江戸時代にそれと同じ手法で日蓮宗の信者を増やしていたのです。
人々の心を掌握する手段を心得ていたのでしょう。
現在では人の出入りもあり、皆法華は言いすぎかもしれませんが、それでも日蓮宗の家が多いのは変わらないそうです。
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画像:『年貢』
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