TOPコラムコラム・岡山の事件簿>13.トーヨーストアの倒産劇

『突然消えたトーヨーストアと、混乱の幕引き』

トーヨーストアとは

 かつて岡山市を中心に、倉敷市や玉野市といった地域に店舗を構え、地元民の食卓を支えていたスーパーマーケットチェーン「トーヨーストア」。
 当時を知る人であれば、日本テレビ系『24時間テレビ』のチャリティセールが実施されたお店として、懐かしい記憶を呼び起こす方も少なくないはずです。

 1971年の設立以来、天満屋ストアとも主要なつながりを持ちながら中堅チェーンとして健闘していた同社ですが、2003年8月31日、あまりにも唐突な形でその歴史に幕を閉じました。

突然の倒産劇

 企業が店舗を閉鎖したり倒産に至ったりする場合、通常であれば多方面への事前調整や、混乱を最小限に抑えるための段取りが踏まれるものです。しかし、トーヨーストアの倒産劇は、そうした常識の斜め上を行くものでした。

 その事実を把握していたのはごく一部の幹部のみ

 現場で働く一般の従業員たちは、何も知らされないままいつも通りに出勤し、その職場で初めて「今日で倒産し、店を閉める」という現実を知らされて愕然とする―そんな信じられないような混乱状態だったといいます。

 当然、商品を納入していた取引先にとっても寝耳に水の話であり、状況の確認や納品した商品の回収を求めて店舗に押しかけるなど、現場は大パニックに包まれました。

チラシの残り香が物語る、あまりの突然さ

 再建の道を歩むことも叶わず、30年余りの歴史を突然断たれたトーヨーストア。
 その混乱の象徴だったのが、お店が倒産してシャッターが下りた後にもかかわらず、特売情報を知らせるチラシが一般家庭のポストに投函され続けたというエピソードです。
 あまりの手際の急さに、一体いつ、誰の判断でその決定が下されたのかと、今思い出しても首を捻りたくなるような幕引きでした。



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画像:トーヨーストアの本部だった建物
写真:Googleマップ
最終更新日:2026.8.6

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