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『トーヨーストアの倒産劇』
トーヨーストアとは
かつて、岡山市を中心に展開するトーヨーストアというスーパーマーケットのチェーン店がありました。
当時を知る人なら24時間テレビのチャリティセールが行われたお店として記憶している方もいるでしょう。
トーヨーストアは1971年に設立されました。
本社を構える岡山市を中心に、倉敷市や玉野市にも店舗を展開し、県内では中堅のチェーン店でした。
主要株主には天満屋ストアが名を連ね、厳しい競争の時代にも負けず運営されているもの…と思われていましたが、2003年8月31日、突然倒産しました。
突然の倒産劇
店舗を閉める、倒産するとなれば事前に様々な方面に話しをして、予め混乱が起こらないように調整しておく筈ですが、トーヨーストアの倒産は従業員さえも知らないまま起こりました。
倒産はごく一部の幹部のみが把握しているだけでした。
一般の従業員は何も知らないまま出勤し、そこで初めて倒産を知らされて愕然とする…そんな状態だったそうです。
それは商品の納入をしていた取引先も同様でした。状況の確認や、納品した商品を回収する為に押しかけるなど、大きな混乱を生じました。
その後
トーヨーストアは再建されることなく、30年を超える歴史に幕を下ろしました。
お店が倒産した後に、特売などを知らせるチラシが入ったり、その歴史の終焉は混乱にまみれたものになってしまいました。
突然の倒産劇は、世の中にままある事ですが、ここまで唐突で、一体いつ倒産が決まったのだろうと首を捻りたくなるような倒産も珍しいでしょう。