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大原美術館

『日本初!美術品 大量盗難事件』

日本初の大事件:大原美術館 美術品大量盗難(1970年)

 日本で初めて西洋美術を中心として設立された美術館である、倉敷市の大原美術館。エル・グレコの『受胎告知』など、日本にあることが奇跡と言われる数々の名作を所蔵していますが、実は日本で美術品の大量盗難事件が初めて発生した場所でもあります。

 事件は1970年(昭和45年)11月28日に発生しました。

 朝、出勤した職員が、本館2階に展示されていた絵画のうち5点が持ち出されているのを発見。当時の被害総額は、1億8千2百万円にも上りました。

🔹 盗難された主な作品(5点)

  • ・ジョルジュ・ルオー:『道化』

  • ・フィンセント・ファン・ゴッホ:『アルプスへの道』

  • ・アルマン・ギヨマン:『自画像』

  • ・ギュスターヴ・モロー:『雅歌』

  • ・エドゥアール・ヴュイヤール:『薯を選る婦人』

 一流作家の作品が海外へ流出する懸念も相まって、この事件は当時の世界の注目を集める大事件となりました。

犯行の手口:小さな絵画を狙った夜の侵入

 当時の大原美術館には、現在のような高度な警備システムは導入されておらず、夜間の警備員も配置されていませんでした。

 犯人はその隙を突き、深夜に犯行を実行しました。

  • ・侵入方法
     1階の窓の鉄格子を破壊して切断し、館内に侵入しました。

  • 盗難対象
     
    持ち出し易い比較的小さな絵画のみを選び、犯行現場で額縁から外して持ち出しました。

 被害総額の大きさもさることながら、その大胆な手口が世間に大きな衝撃を与えました。

  最高の形での解決

 この大事件は、発生から約1年3ヶ月後の1972年(昭和47年)2月に、盗まれた全作品が回収されるという、最高の形で解決しました。

  • ・解決の経緯
     
    事件の実行犯の一人が、別の事件で逮捕されました。警察は、その犯人を説得することで、絵画の隠し場所共犯者を割り出すことに成功しました。

  • ・犯行グループ
     
    犯行は計5人のグループによって行われていました。

  • ・絵画の発見場所
     盗まれた絵画は、東京長野の二箇所で発見され、無事に大原美術館に戻されました。

以前にも発生していた盗難事件

実は、大原美術館の美術品盗難事件自体はこれが初めてではありません。

  •  1963年1月25日にも発生しており、この際はジャン=バティスト・カミーユ・コローの『ナポリ風景』が盗み出されています。

 残念ながら、こちらの1963年の事件で盗まれた作品は、未解決のまま現在に至っています。




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画像:大原美術館
写真提供:岡山県


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