TOP>コラム>コラム・岡山の事件簿>46.塩漬けの晒し首
『塩漬けの晒し首』
母殺しの犯人は捕まえたけど…?
幕末の時代に岡山藩で娘が母親を殺害する事件が発生しました。
親族が彼女を庇う為に殺人の事実を隠そうと手を打ちましたが、死体に不審な点等があり、やがて真相は明らかになってしまいました。
そこで関連した親族や、親殺しをした娘を捕まえて取り調べや、罪の審議を進めていました…が、ここで不測の事態が発生しました。
なんと犯人の娘が牢で病死してしまったのです。
塩漬けで晒し首だ!
処罰が決まる前に死んでしまったので、とりあえず遺体を保管して審議を進めていましたが、現在のように遺体を保存する技術が発達していない時代です。
段々と遺体が傷み始めてきました。
そこで最終的に首だけを切り取り、それを塩漬けにして保管しました。
最終的に刑罰は磔に決まりました。
首だけになっている遺体を磔にすることは出来ないので、塩漬けにしていた首を、磔の代わりである旨を書いた札と共に並べて晒す事で代わりとしたそうです。
たとえ死んでも刑罰を免れない…、それほど親殺しが重罪とされていた時代の出来事です。
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写真:塩
写真提供:イラストAC