水没ペンション村(Gファーム)
詳細
所在地:瀬戸内市牛窓町鹿忍
営業時間:無し
※営業していません
水没ペンション村
瀬戸内市に水没ペンション村と呼ばれる場所があります。
名前の通りペンションが立ち並ぶ一帯です。
オシャレなバンガローが備わり、敷地内にはテニスコートやゴルフの練習場(ローレル・ゴルフ・リンクス)もあります。
しかし既に営業はしておらず、更に水没しています。
これが実際の写真です。見事に水に浸かっています。
水没ペンション村とは施設が水没した後ににつけられたもので、営業していた時は鹿忍グリーンファームという名称でした。
そもそもこれらの建物はペンションではなくコテージです。
施設のかつての入口近辺に看板が残されています。
ファームの「ー」の部分がずれているように見えますが、これが正しい状態のようです。会社の登記名も「グリーン、ファーム」になっています。
藤岡弘、さんみたいですね。
なぜ水没したのか
ペンション村がある一帯は干拓地で、塩田だった場所でした。
定期的な排水が必要な土地なので、私設には排水ポンプが備えられていました。
しかし廃業後に何かしらの事情で排水が行われなくなってしまい、雨水が徐々に溜まり、最終的に巨大な水たまりとなり施設が水没しました。
水没している軽自動車(ジムニー)が屋根付近まで浸かっているので、相当な水深がある事が判ります。純正の状態のままであれば、この車種の高さは1.7m前後なので、水深は1.5mくらいでしょうか。
周辺は大量の鳥が生息しています。
そしておびただしい量のユスリカが飛び交い、水も綺麗とは言いがたい状態で、風向きによっては顔をしかめたくなるような匂いが漂います。
この状態は住民の間でも問題視されており、過去に瀬戸内市の市議会でも取り上げられています。
しかし土地が私有地である為に市の側から手を付ける事が出来ないそうです。(議会だよりせとうち 2015年、第43号より)
比較的見学しやすい場所にありますが、前述の通り水深はかなりあります。危険ですので水辺に近づかないようにご注意下さい。
草木が生い茂っていて足元も余り良くありませんし、かろうじて水没していない管理棟のような建物も老朽化しているので、近づかずに遠巻きに見学するだけに留めておきましょう。
水没前の様子
国土地理院が公開している過去の航空写真の中に、水没する以前のペンション村の様子が残されているので紹介します。
(写真出展:国土地理院)
写真中央から少し左下辺りが、水没している建物がある一帯です。
きちんと管理をしていればこのような状態が保てたのですが、現在は海に面している一角は全て水没してしまっています。
過去に周辺を訪れた方のブログで、2013年の春頃に海に近い場所が水没し始めている様子が掲載されています。この時点ではまだ湿地程度の状況でしたが、その後も浸水は止まらず、2013年の内には全域が水没したようです。
この時期に排水が行われなくなったのでしょう。
所有者の有限会社グリーン、ファームは2016年に登記閉鎖されています。
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