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津山の農地法違反マンション

詳細

所在地津山市山形
名称:農地法違反マンションの名前で登録されている

警告の看板が語る「20年の沈黙」


 津山市街地の北部、山形の県道339号沿いに6階建ての「エクセルメゾンヤマガタ」という集合住宅があります。
 はた目にはどこにでもある集合住宅ですが、この建物の前には意味深な内容の看板が建てられています。

法は守るもの 豊かな生活環境の為に
 その下には「農業振興地域には6階建て共同住宅を建てることは、農振法および農地法に違反しています」というメッセージが続きます。
 看板の目の前にあるのがまさに6階建ての集合住宅であることを考えると、何やら不穏な雰囲気が漂います。Googleマップにも農地法違法マンションとして登録されてしまっています。

Googleマップ

 この建物はこの看板に書かれている通り、農地法に違反した形で建てられているのだと言います。看板にある年は平成18年、もう20年もこのままの状態であることが分かります。
 実はもう一つの看板がすぐそばにあります。



 こちらは平成17年10月と、先ほどの看板より少し前に建てられてたものです。
 内容は工事の停止を命じているとするもので、出したのは美作県民局長の名前になっています。途中で止めるように求められたのに、それを振り切って完成してしまったのです。

巧妙な「虚偽申請」と強行突破


 では本来は集合住宅のような建物を作ることが出来ない場所の工事を、どうして見過ごしてしまう事態になったのでしょうか。
 これについては市議会の議事録に経緯が記されているので要約して紹介します。

平成12年:巧妙なスタート

  • 6月: 最初は「木造2階建て住宅」を建てるという名目で、農地転用の許可を正規に取得。
  • 同年: しかし、実際には許可内容とは全く異なる「地上6階建ての共同住宅2棟」の建築確認申請を提出し、工事を強行。

平成13~16年: 行政との全面対決

  • 平成13年: 異変に気づいた津山市農業委員会が県へ報告。県知事や市長の名で「勧告書」や「再勧告書」を送り、12月には「命令書」を出す事態に。
  • 平成16年9月: 行政側が訴訟を起こし、岡山県が勝訴。「命令を履行せよ(原状回復せよ)」との通知を出す。

平成17年:確信犯的な工事続行

  • 4月 行政の勝訴にもかかわらず、事業者は「工事再開」を強行通知。
  • その後、行政が送るあらゆる通知を完全に無視し、工事を継続。
  • 10月:美作県民局が工事中止を命じている旨の看板を設置する。


 このような流れでついに建物は完成してしまいます。
 取り壊し、原状回復を求める事は可能として、実際にその費用が回収できなければ税金による対応になります。

 また、このマンションは周辺からは人が住んでいない幽霊マンションなどと呼ばれている一方で、県道からよく見える側の最上階だけまるで目印のように衛星放送のアンテナが外に向けられています。
 善意の第三者が住んでいるとなると、その人たちを追い出してまで建物の取り壊しを実行するのはハードルが高くなり、違法の状態で約20年が経過してしまったという事のようです。

 なので津山市はマンションの真ん前に違法の建物であることを示す看板を立て、建物に興味を示した人がいたとしても、そこに住もうとしないように圧をかけているという、せめても対応を行っているのです。

 自体が解決する日は来るのでしょうか。



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写真:エクセルメゾンヤマガタ
写真提供:Googleマップ

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