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地名の由来:八塔寺

地名の由来

 備前市の吉永地域にある『八塔寺』は、実在の お寺の名称から来た地名です。
 八塔寺は728年に聖武天皇の勅願を受けた道鏡によって作られたとされる、非常に長い歴史のある寺院です。

 最盛期には八塔寺を中心に72の寺院が立ち並び、十三重塔や七堂伽藍が建てられ、宗教都市の様相を呈していました。

 当時の勢いを物語るように、寺の名前から取られた八塔寺山八塔寺川という名称が残り、かつては周辺地域が『八塔寺村』を名乗った時代もありました。(後に加賀美村 へ合併、現在へ至る)

 かつて周辺は吉永町と合併するまでは『三国村』 と呼ばれており、その名の通り三つの国境(備前、美作、播磨) に近い場所にあった事から幾度も戦争に巻き込まれることになってしまい、廃れてしまいました。


八塔寺の歴史


 戦乱の時代が終わった江戸時代に入り、廃寺に なっていた八塔寺は再興され、現在の形へ落ち着きます。
 その頃に残っていたのは無住だった常照院、そ して明王院宝寿院の三つの寺でした。

 無住だった常照院の新しい住職がやってきます。
 この人物は天台宗の僧侶でしたが、常照院へ入る際に八塔寺の名称を使用する事になりました。
 その為、現在まで残る八塔寺は、創建時とは異なり天台宗と なっています。
 残された二つの寺院は高顕寺と寺号を改めています。

 現在では昔ながらの風景を保つ地域として岡山県の『ふるさと 村』に指定されており、観光地ととしても知られるようになっています。
 映画『黒い 雨』など、昔ながらの風景を必要とする映像作品のロケ地にも選ばれています。


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関連リンク

写真:八塔寺周辺
写真提供:Googleマップ

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