TOPコラム岡山の過去の出来事>47.県主催の雨乞い

雨乞い

『県主催の雨乞い』

岡山と雨乞い


 岡山県のキャッチコピーは「晴れの国岡山」です。
 これは全都道府県庁所在地の中で、岡山市の年間に占める降水量1mm未満の日数が日本一である事に由来します。
 つまり、岡山は雨が少ないのです。

 治水が進んでいる現代なら雨が少ない事はメリットとして、兼のキャッチコピーにまで採用されます。しかし昔はそうではありませんでした。
 かつての岡山では水不足は深刻な問題で、雨乞いが各地で行われていました。

 雨乞いは水の神である龍に対して行う儀式で、より天に近い場所として山頂付近が選ばれました。
 岡山の山の名前に「竜王山」が多いのは、この事に由来します。

関連リンク:竜王だらけ、岡山の山!(天地無用の聖地巡礼)

県主催でも行われた雨乞い


 ところで雨乞いと聞くと、大昔の出来事のように思うかも知れません。

 しかし明治時代に入って岡山県が発足した後も雨乞いは行われていた事が記録に残されています。費用はなんと県の予算から捻出されています。
 つまり県主催の雨乞いだったと言っていいでしょう。

 その費用は現在の貨幣価値で400万円にも相当します。
 岡山県の近代化を推進した事で知られる鬼県令こと高崎五六も、雨乞いを積極的に行っていた事が知られています。
 彼は雨乞いについて批判的な記事を掲載した新聞を、発行停止にした事まであるのです。


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画像:雨乞い





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