下津井電鉄跡を歩く。1:始まりの児島駅

 今回、廃線跡を歩くスタート地点に選んだのは、下津井電鉄の旧児島駅跡です。
 実は下津井電鉄は二回に分けて廃止されており、1972年以前には茶屋町~児島間という路線も存在しました。
 ただその距離を歩くのは、正直しんどい。
 歩いて風景を見るのは好きだけど、決して歩く事が好きなわけではない。
 更にそちらは余り遺構が残されているわけではないらしいので、児島駅から出発する事を決めました。

 まず上の写真が現在の児島駅跡です。
 下津井電鉄の旧駅舎としては唯一残されていおり、観光案内などに用いられているようです。(※現在は観光案内としての利用は終了しているようです)

 場所は瀬戸大橋架橋記念館からお互いを見渡せる程度の距離で、今回は記念館の隣にあるコインパーキングへ車を駐車して行きました。(注・架橋記念館は廃止されました)
 この訪問前に色々と調べている中でもう少しJR児島駅から近ければ地元に密着した駅として生き残れたのでは…といった声を聞いたのですが、JR児島駅か らは徒歩で10分程度は掛かり、実際に歩いてみてると結構遠く感じるので、そのように言われるのも仕方ないかも知れません。

 この中には駅舎時代の名残が多く遺されています。
 左の写真もそんな遺物の一つです。
 看板、一番上の弁慶号はレンタルで下津井電鉄へやってきた小型蒸気機関車の下工弁慶号です。
 レンタル移籍だったとはいえ、廃線の決定により下津井電鉄の歴史の最後を看取った一台となりました。

 真ん中のメリーベルは瀬戸大橋開通にあわせて久々の新型車両として導入されたもので、景色を楽しむためのデッキやトロッコ風の外観など、おしゃれな一台でした。しかし2年というごく短い期間で引退してしまうことになったので悲劇の一台として知られています。

 最後の赤いクレパスは下津井電鉄の看板車両とも言える一台で、なんと電車中落書き可という個性的な電車でした。


…ゆっくり見ていると、スタート地点からなかなか動けませんでした。
ただ児島駅以外では下津井駅跡に残される電車以外に、コレといった遺構は無いので、ノスタルジーに浸るならここでご堪能ください。

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写真撮影:岡山の街角から


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