下津井電鉄跡を歩く9:終点・下津井駅

 鷲羽山東下津井駅の区間を抜ける間も舗装などがなされていない状態でしたが、東下津井~終点の下津井という区間は、下津井の住宅地に入るまでは風の道として整備されているという表現が似つかわしくないような状態が続きます。
 民宿のふきあげ荘を通り過ぎた辺りから、写真のような道が続き、殆ど散歩の方ともすれ違わないままもくもくと山を抜けていくことになります。
 ちなみに写真の場所は場所が他より一段下がっていたので、なんだか溝でも歩いているような気分になりました。
 瀬戸大橋が見えた!とテンションを挙げた乗客の『もう終わりか…』という溜息が聞こえてきそうな風景です。
 ここからしばらく瀬戸大橋はおろか海さえも見えないままの道が続いていきます。
 住宅地に入った辺りで散歩の方とすれ違ったり、再び綺麗に整備されていました。
 備前赤崎駅辺りのように、住宅の間を電車が走り抜けていくような雰囲気で、電車のある生活の痕跡が残っていたのは興味深かったです。

 右の写真が下津井駅のホーム跡です。
(※2009年時点の記事です。現在は整備されて綺麗な後援になっています)
 下津井駅跡の駅舎は廃線後も長くそのまま残されていましたが、特にメンテナンスをされることも無く老朽化と共に撤去されてしまったので今は駅舎を思わせるものは何も残されていません。
 さてこの場所ですが、ホテルの下津井亭の真裏辺りに位置し、車道で走ると全く見えません。
 僕も実は下調べに来るまで、こんなところに駅の跡が残されているということさえ知りませんでした。
 下津井電鉄が現役だった頃は賑わっていたのでしょうか、写真の左端に見える建物も既に貸し店舗となっていました。

 ホームは比較的綺麗な状態で残されていました。
 写真の電車は廃線の際に引退した電車です。よその会社へ譲渡される話が出ていたものもあるようですが、今は保存運動をしている団体の方が管理されています。
 前に訪れた際は全て片付けてあったのですが、この時はホームのところに移動していました。
 もちろん現役当時の頃とは違う風景ですが、昔を知る人にとっては懐かしい風景だったのではないでしょうか。

 さて、ここまでで風の道の全行程を終えたことになります。
 所要時間は片道1時間半程度です。
 ところどころ写真撮影をしたり、散歩の方を写さないよう待っている時間もあったのですが、大体このくらいの時間を見ておけば大丈夫でしょう。

 僕はこの後、ラ・レインボーを撮影したくて再び歩いて戻ったのですが、そこまで運動したくないという方はバスもしくはタクシーでご帰還下さい。
 
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