TOPコラム倉敷にチボリ公園があった頃>2.アンデルセンの像

切り絵の庭

切り絵の庭・アンデルセンの像

 このコラムでは営業当時の写真とあわせて、公園内の施設なども振り返っていこうと思います。

切り絵の庭


 まず最初にご紹介するのは、切り絵の庭です。

 園内の建物には写真にも見えるシンボルタワーなども知られていますが、ゆっくりと見学しながら散策できるスペースだった切り絵の庭は、私の中では倉敷チボリ公園のコンセプトそのものといった場所です。
 今でも公園を思い出すときに真っ先に思い浮かぶのが切り絵の庭です。
 天皇陛下がチボリ公園に訪れた際も、この辺りを見学して帰られたそうです。

アンデルセンの像
(公園内にあったアンデルセンの像)

 切り絵の庭は中央に『アンデルセンの』があるように、童話作家として知られるハンス・クリスチャン・アンデルセンがモチーフとなっています。
 彼はチボリ公園のあるデンマーク出身で、作品の構想を練る場として本家のチボリ公園を愛用していました。

 デンマークではそんなアンデルセンを偲び、チボリ公園を眺めているような像を作っています。
 チボリ公園にあったこの像はデンマークのものをデザインはそのまま、80%のサイズで作られています。

アンデルセンと切り


 切り絵の庭の花壇や池はアンデルセンが得意だった切り絵をモチーフにしています
 上の写真とは少し違う角度から撮影された写真を見てみると、切り絵らしいデザインだと思いませんか?
 こうした楽しみ方をする為に、切り絵の庭は他よりも少し低く作られていました。

 切り絵の庭、全景
(少し上の角度から撮影した切り絵の庭)

 今後、アンデルセンの作品を読む時には、倉敷チボリ公園で見た風景を重ねてみては如何でしょう。
 遠くデンマークと日本の違いは有るといえど、同様のテーマで作られた二つの公園は、数々の童話の舞台となった情景とよくマッチするはずです。

 像は倉敷チボリ公園が終了した後に、倉敷駅北口付近へ移設され、公園があったことを今に伝える数少ない遺構として残されています。


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写真:上『切り絵の庭』
   中『アンデルセンの像』
   下『切り絵の庭(別角度)』
写真提供:岡山県

目 次

写真:倉敷駅から見たチボリ公園
写真提供:岡山県


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