怪談と津山事件
津山事件と怪談
津山事件は実際の社会に広まる怪談にも影響を与えています。
ここでは津山事件が元ネタとなって広まったと思われる怪談を紹介していきます。
神奈川ジェイソン村
神奈川県に伝わる怪談です。
山の斜面にある廃墟群の名称で、かつてここに住む人々が斧で殺害され、無人の集落になったといわれています。そして犯人は井戸に飛び込んで自殺してしまいました。
集落中の人々を殺害、そして斧というのは都井睦雄が最初に祖母を殺害した際の凶器です。この辺りの流れは明らかに津山事件が元ネタでしょう。
話のバリエーションは幾つかあり、犯人が恋人に裏切られたと思い込んだことを動機とするものがあり、これも痴情のもつれが原因とされる津山事件の影響を受けているとみられます。
尚、神奈川ジェイソン村はモーテルの跡地だそうです。
杉沢村
テレビで大々的に特集をされた事もある怪談です。
戦前に青森県にあったとされる村ですが、発狂した若者が村人全員を殺害し自らも自殺して果てたという内容です。こちらも津山事件を想起させる内容です。
青森では1953年に一家七人が殺害される事件が起きており、この事件と津山事件が混同されて杉沢村の話しが出来たいう説があります。尚、青森の事件の方では犯人は自殺していません。
日本に大量殺人=津山事件という連想があった事が伺えます。
全国に伝わる津山事件
津山事件を元ネタとするであろう有名な怪談を2つ紹介させて頂きました。
しかし各地にあるジェイソン村などのように、一人の若者が集落中の人々を殺害~自殺という流れの怪談はたくさんあります。
その全てを津山事件が元ネタとするのは大雑把すぎるかもしれませんが、少なからず影響を受けている事は間違いないでしょう。
津山事件という言葉自体は時代が経つにつれ徐々に知らない人が増えてくるのでしょうが、様々に形を変えながらこれからも日本中に広まっていくのかもしれません。
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写真:障子
写真撮影:写真AC
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