津山事件を扱う映像作品
津山事件と映像作品
津山事件は映像作品でも多く取り扱われています。
このページでは有名なものを幾つか取り上げて紹介していきます。
八つ墓村(1949年他)
八つ墓村は津山事件を盛り込んだ映像作品としては最古と考えられています。
本編の前日譚として語られる事件が津山事件をモデルにしています。
著者の横溝正史が岡山に疎開している間に事件を知り、後に金田一耕助の作品の題材に用いたものです。
八つ墓村のモデルになったとされる事が多いですが、物語の本編部分は津山事件と関係ありません。
発生からそれほど経っていない時期の作品で、事件を32人殺しと置き換えたり、事件の舞台を真庭の辺りに設定したりと、現地の人への配慮も伺えます。
新日本暴行暗黒史 復讐鬼(1969年)
津山事件をモチーフに作られた映像作品です。
先に紹介した八つ墓村が前日譚として津山事件を扱ったのに対し、こちらは津山事件を主題として扱っています。
ただし内容はより過激な描写が加えられており、都井睦雄役に相当する主人公には妹がおり、肺病による迫害の他に妹への乱暴などが加わり凄惨な事件が起こる…という流れになっています。
丑三つの村(1983年)
津山事件を扱うノンフィクション小説の映像化です。
多少の演出的なシーンはあるものの、基本的に事実に忠実に扱われています。映像で津山事件について知りたいという場合はこの作品がお勧めです。
夜這いで関係を持った女性たちが肺病の為に離れていく様子、そして主人公が狂気にとらわれていく様子が描かれています。
警視庁特別調査課 マーダーファイル 津山30人殺しを追え!(2005年)
津山事件について調べる特別調査課を舞台としたドキュメント風のドラマです。
シリーズ作品として作られた第一作目である為か、キャラクターの個性などを強調するシーンが多く見られます。ただしシリーズ化はされなかったそうです。
事件について分かりやすく解説されており、特に都井睦雄の親族のインタビューは貴重な資料として知られています。
恐らく倉見の都井家の墓を管理されていた女性です。現地訪問をされた方のブログ記事などでよく登場する人物で、睦雄に対して好意的な立場で発言をされておられます。
殺人シーンに力が入っており、個別の事案について分かりやすいです。
名前は筑波 昭の著書で用いられている仮名が採用されています。
感想
映像作品に限ると以上の四作品が挙げられます。
八つ墓村について知る目的で見るなら、後半の二作品がお勧めです。八つ墓村は津山事件(をモデルにした事件)の扱いが小さく、新日本暴行暗黒史 復讐鬼はフィクションの部分が多いので、それぞれ参考にはしづらいです。
丑三つの村はDVDや配信もあるので環境的に見やすいです。警視庁特別調査課~に関してはレンタルでの流通が主のようです。購入したい場合はレンタルアップ流通しているので、そちらを探してみましょう。
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写真:障子
写真撮影:写真AC
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